HTA
(医療技術評価)
多数のプロジェクト経験を持つ担当者が、お客様のHTA業務に伴走します。
HTA(医療技術評価)とは
HTA(Health Technology Assessment:医療技術評価)とは、医療技術(医薬品や医療機器など)の価値を医学・社会・経済などの観点から体系的に評価する方法です。HTAは政策立案者が国の保健医療システムにおける資源配分の意思決定を行う際に重要な役割を果たしています。
国内では、HTAにおける経済的側面を評価する費用対効果評価制度が、2019年4月から導入されました。財政への影響が大きい医療技術が対象となり、保険償還価格の調整のために実施されています。
費用対効果評価では、効果指標に原則としてQALY(Quality-adjusted life year:質調整生存年)を用い、既存の医療技術(比較対照技術)と比較した際の1QALY獲得あたりの費用増分であるICER(Incremental cost-effectiveness ratio:増分費用効果比)で評価します。最終的な評価の結果が決まるまでには約15〜18か月の期間を要します。
サービス概要
HTAにおける企業分析の一連業務をサポートします。たとえば、下記のようなご支援が可能です。
- システマチック・レビュー等による追加的有用性の評価
- 分析手法の選定
- 疾患推移モデルの構築
- 文献調査やデータベース解析等によるパラメータの収集
- 分析、報告書の作成 など
豊富なアンケート系医学研究の実績に裏付けられた経験を、HTAの費用効果分析に必要な効用値のデータ・エビデンス創出にも活かしています。対象となる品目やお客様の状況に応じて、業務内容やプロジェクトの進め方をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。
HTA審査/評価の主な流れ
国内では主に次の流れに沿ってHTA審査/評価が進みます(※1)。当社はお客様が実施する分析をサポートします。
- 01品目選定
保険収載された品目のうちHTAの対象となる品目が選出されます。対象品目に指定された場合、企業は9か月以内に分析結果を用意する必要があります。
- 02分析前協議
分析対象集団や比較対照技術等の分析枠組みを設定するために実施されます。国立保健医療科学院が企業や公的分析班と協議し、協議内容について専門組織に報告し、決定されます。
- 03企業分析
定められた枠組みに沿って、企業が分析を実施します。企業分析後に専門組織が確認を行います。
- 04公的分析
大学等の公的分析班が企業分析の検証を行い、科学的妥当性に疑義がある場合は再分析を実施します。その後、専門組織が分析結果やその他の観点も含めた総合的評価(アプレイザル)を行います。
- 05評価・価格決定
専門組織における評価結果とそれに基づく価格調整結果が中医協総会に報告され、了承が得られた後、保険収載のタイミングで費用対効果評価の結果に基づく価格調整が行われます。
※1 参考資料:厚生労働省「費用対効果評価制度について」https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000808909.pdf(参照 2024-05-10)
論文化実績
年 | タイトル |
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2024 | Cost-effectiveness analysis of abrocitinib compared with standard of care in adult moderate-to-severe atopic dermatitis in Japan |
2023 | Use of Copula for Correlated Sampling of Cost and Utility Parameters During Probabilistic Sensitivity Analysis Of A Cost-Effectiveness Model |
2022 | A Systematic Literature Review of Economic Evaluations and Cost Studies of the Treatment of Psoriasis, Atopic Dermatitis, and Chronic Urticaria |
2022 | Systematic Literature Review of the Use of Productivity Losses/Gains in Cost-Effectiveness Analyses of Immune-Mediated Disorders |
2021 | Productivity loss/gain in cost-effectiveness analyses for vaccines: a systematic review |
2021 | Use of Productivity Loss/Gain in Cost-Effectiveness Analyses for Drugs: A Systematic Review |
インテージヘルスケアのエキスパート
長年の経験と、様々な専門性を持った担当者がお客様を支援します。
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ディレクター
マイケル ロプレスティ Michael LoPresti
業界経験20年以上、日本における保険償還戦略プロジェクトを300以上経験。執筆論文多数。ISPOR日本部会、医療経済学会、QOL-PRO研究会等で積極的に活動。経済学、人口統計学修士。日本語に堪能。
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論文・調査レポート
- 【ポスター掲載】Differences in Patient-Reported Outcomes Among Breast Cancer Patients in Japan Based on Comorbidities Experienced: Results from a Cross-Sectional Survey
- 【論文掲載】Systematic Literature Review of the Use of Productivity Losses/Gains in Cost-Effectiveness Analyses of Immune-Mediated Disorders
- 【論文掲載】Perception of Adherence to Daily Human Growth Hormone Treatments Among Pediatric and Adolescent Patients in Japan: A Cross-Sectional Survey of Physicians and Caregivers
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リサーチディレクター
林 秀烈 LIM Sooyeol
業界経験20年以上。多様な医療データにおける統計解析・データサイエンスの豊富な経験を持つ。臨床試験及びデータベース研究論文、医療経済学関連論文及び費用効果分析研究のISPOR学会発表実績あり。
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論文・調査レポート
- 【ポスター掲載】Use of Copulas for Correlated Sampling of Cost and Utility Parameters During Probabilistic Sensitivity Analysis for Cost-Effectiveness Analyses
- 【論文掲載】Public Health and Economic Impact of Periodic COVID-19 Vaccination with BNT162b2 for Old Adults and High-Risk Patients in an Illustrative Prefecture of Japan: A Budget Impact Analysis
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よくある質問
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