2019年11月度 市販薬(OTC)市場 薬効別ランキング
2019年11月度 市販薬(OTC)市場 薬効別ランキング
消費税増税後の買い控えは解消傾向に
冬場の感染症対策、ジェルタイプなどの手指消毒剤が前年比169%
当社は、全国一般用医薬品(OTC)販売動向調査のデータを基に、「2019年11月度 市販薬(※1)市場 薬効別ランキング」を発表しました。
※1 市販薬:ドラッグストアや薬局で販売される一般用医薬品(OTC)のこと。当社データは指定医薬部外品を含みます。
調査結果
◆ 11月度は消費税増税後の買い控えが解消傾向に。販売金額928億円、前年同月比99.1%「市販薬市場の販売金額推移」
消費税増税から2か月が経過した11月度、市販薬の市場規模は928億円、前年同月比99.1%という結果でした。過去5年の11月の平均を100とした場合の指数は101.8であり、消費税増税後の買い控えが解消に向かっている様子が見られます。
◆ 昨年に比べて気温が低かった地域が多く、風邪関連薬が大きく伸長「好調薬効トップ5、不調薬効ワースト5(金額前年同月差)」
11月度は、多くの薬効で消費税増税による影響は解消されました。増税前の買いだめが顕著だったビタミンB1剤、滋養強壮剤、毛髪用剤などでは前年割れが続いているものの、2014年3月の増税後の買い控えと比較すると影響は緩やかです。
また11月上旬や最終週は、昨年に比べて気温が低かった地域が多く、体調を崩す人が多かったようです。総合感冒薬・口腔用薬(※2)・鼻炎治療剤・手指消毒剤・うがい薬などの風邪関連薬が大きく伸長しました。
※2口腔用薬:のどスプレータイプやトローチなど
◆ 感染症対策に手指消毒剤が売上急増! ジェルタイプ中心に定番品として定着へ
例年より早い11月上旬から増加し始めたインフルエンザの流行も手伝って、売上が急増しているのが手指消毒剤です。今年は9月頃からジェルタイプの指定医薬部外品を中心に売上が伸びはじめ、前年同月比169%となりました。冬場の定番商品として定着が進んできているようです。
このほかの感染症の予防対策として、うがい薬も11月は年同月比106%と比較的好調ですが、薬用の除菌ハンドソープについてはあまり伸びが見られませんでした。
SDI(全国一般用医薬品パネル調査)◆1960年調査開始
※2018年4月度から調査設計を変更しました
対象業態 | OTC医薬品を販売しているドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア |
エリア | 全国 |
調査店舗数 | 3,245店舗 |
データ収集方法 | POSデータのオンライン収集 |
対象カテゴリー | 医薬品、指定医薬部外品 (対象カテゴリーのバーコードが付与されている商品のみ) |
調査項目 | 各店舗におけるバーコード別の販売年月日、販売個数、販売金額など |