news2020年11月度 市販薬(OTC)市場トレンド

2020年11月度 市販薬(OTC)市場トレンド
感染予防対策や高気温で前年比63.4%と厳しさ増す総合感冒薬
皮膚用薬は、空気の乾燥で手荒れ保湿訴求が好調!

当社は、全国一般用医薬品(OTC)販売動向調査のデータを基に、「2020年11月度 市販薬(※1)市場トレンド」を発表しました。

※1 市販薬:ドラッグストアや薬局で販売される一般用医薬品(OTC)のこと。当社データは指定医薬部外品を含みます。

調査結果

◆ 11月度の販売金額は890億円、前年同月比では95.9%。過去5年間の11月としては最低水準だった「市販薬市場の販売金額推移」

11月度の市販薬の市場規模は890億円、前年同月比は95.9%でした。過去5年間の11月の販売金額の平均を100とした場合の指数では、最低水準の97.0でした。売上シェアが大きい総合感冒薬が、感染症予防対策の定着により不調が続く中、全国的に高い気温によって、さらに売れなかったことが要因の一つと考えられます。

◆ 総合感冒薬は気温が高かったことも影響し前年同月比63.4%と大幅ダウン。一方、空気の乾燥により皮膚用薬は112.8%と好調だった「主要薬効の販売金額および前年比」

[好調だった薬効]
皮膚用薬(殺菌消毒剤を除く)は、販売金額69.6億円、前年同月比112.8%でした。消毒による手荒れに悩む人が多かったことが想定され、さらに当月は空気の乾燥傾向が強かったため、手荒れへの保湿を訴求した製品が前年同月比152.6%、ひび・あかぎれ訴求では117.4%と好調でした。
感染症予防対策の代表的な薬効として好調を維持している殺菌消毒剤は、伸び率が徐々に鈍化していましたが、11月は前年同月比269.3%、44.6億円で、再び販売金額上位10薬効に入りました。

[不調だった薬効]
マスクの着用や手洗い、うがいなどの感染症予防対策の定着により不調が続く総合感冒薬は、販売金額75.5億円、前年同月比63.4%でした。全国的に気温が高かったことも影響し、一層厳しい状況となっています。そのほかの風邪関連薬も、鎮咳去痰剤が前年同月比67.8%、口腔用薬(のどスプレータイプなど)が80.1%、葛根湯(漢方薬)が81.4%といずれも低調でした。
ドリンク剤やミニドリンク剤は、外出自粛の影響が長く続いています。特に購入してその場で飲める1本タイプの販売が不調です。
また訪日観光客がほぼゼロの状態が続いていることで、外用鎮痛・消炎剤が前年同月比98.9%、目薬が92.9%とマイナスが続いていますが、インバウンド購買の割合が大きい店舗以外ではプラスとなっています。

SDI(全国一般用医薬品パネル調査)◆1960年調査開始 

※2018年4月度から調査設計を変更しました

対象業態OTC医薬品を販売しているドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア
エリア
全国
調査店舗数3,245店舗
データ収集方法POSデータのオンライン収集
対象カテゴリー医薬品、指定医薬部外品
(対象カテゴリーのバーコードが付与されている商品のみ)
調査項目各店舗におけるバーコード別の販売年月日、販売個数、販売金額など
プレスリリース

株式会社インテージヘルスケア

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