news2020年2月度 市販薬(OTC)市場 薬効別ランキング

2020年2月度 市販薬(OTC)市場 薬効別ランキング
総合感冒薬が前年比126.9%と大幅伸長
新型ウイルス対策基本指針を受け、医療機関受診を敬遠か

当社は、全国一般用医薬品(OTC)販売動向調査のデータを基に、「2020年2月度 市販薬(※1)市場 薬効別ランキング」を発表しました。

※1 市販薬:ドラッグストアや薬局で販売される一般用医薬品(OTC)のこと。当社データは指定医薬部外品を含みます。

調査結果

◆ 2月度の販売金額は993億円、前年同月比113.2%。過去5年間の販売平均の1割増!「市販薬市場の販売金額推移」

2月度の市販薬の市場規模は993億円、前年同月比113.2%と大幅なプラスとなりました。過去5年間の2月の販売平均を100とした場合の指数でも110.2と最高値。好調要因の1つとして、今年がうるう年であったことに加えて、土日祝日の日数が昨年より2日多く、前年プラスとなりやすい暦であったことがあげられます。

◆ 新型ウイルス感染拡大の影響で、医療機関の受診を避け市販薬で対処? 総合感冒薬が大幅伸長!「好調薬効トップ5、不調薬効ワースト5(金額前年同月差)」

[予防関連商品]
市販薬における新型コロナウイルス対策の主な関連商品として、殺菌消毒剤が先月に続き大幅な伸びを見せました。前年同月差プラス19.1億円、前年同月比では220.5%と、ジェルタイプの手指消毒剤を中心に記録的な販売金額となりました。
週次データで見ると1月27日週以降、各カテゴリーともにおおむね大幅増で推移しています。うがい薬は2月24日の週に大きく販売が伸びました。マスクは品薄状態にもかかわらず前年を上回って推移していましたが、2月24日の週には減少に転じました。

[風邪関連薬]
風邪関連薬は冬場に気温の影響を大きく受ける傾向にあります。気温が低いと体調を崩す人が増えるためか販売が増加し、逆に暖かいと減少します。
今シーズンの暖冬の影響で、総合感冒薬については昨年12月と今年1月の前年同月差が、それぞれ▲4.5億円、▲21.9億円と不振が続いていました。ところが2月、気温が高めだったにもかかわらずプラス20.5億円、前年同月比126.9%と非常に大きく増加。この背景には、2月25日に決定された政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本指針」(※2)を受けて、風邪をひいても医療機関を受診せず、市販薬を購入して対処した人が多かったことが推測されます。
週次データでも、2月24日の週は総合感冒薬のほかミニドリンク剤(※3)、鎮咳去痰剤、葛根湯、麻黄湯などいずれも大幅に伸長していることが見てとれます。

※2 新型コロナウイルス感染症対策本部が2月25日に決定
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000599698.pdf
※3 ミニドリンク剤:主に滋養強壮を目的とする、1 本飲みきりタイプの 100ml 未満の栄養剤。風邪が流行すると売れる傾向にある。

SDI(全国一般用医薬品パネル調査)◆1960年調査開始 

※2018年4月度から調査設計を変更しました

対象業態OTC医薬品を販売しているドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア
エリア
全国
調査店舗数3,245店舗
データ収集方法POSデータのオンライン収集
対象カテゴリー医薬品、指定医薬部外品
(対象カテゴリーのバーコードが付与されている商品のみ)
調査項目各店舗におけるバーコード別の販売年月日、販売個数、販売金額など
プレスリリース

株式会社インテージヘルスケア

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